第3回 スタッフが自律するための第一歩は「率先垂範」

 院長の悩みの3大悩みの1つはスタッフの育成です。
多くの院長が理想とするスタッフ像は、自分で考えて行動できる自律型人材です。
ちなみに「じりつ」は自立と自律がありますので簡単に意味を説明します。

【自立】

他からの従属から離れて独り立ちすること。
他からの支配や援助を受けずに存在すること。

【自律】

他からの支配や制約などを受けずに、
自分自身で立てた規範に従って行動すること。

自立と自律に共通するのは自分で考えて行動することですが、私が考える「じりつ」は自律を意味しています。
仕事をする上では、自分で決めたことをやることが大事です。
それに律するという文字は法律の律でもあり、自己管理、自制という意味でもあります。

私なりに自律を整理すると以下の2点になります。

  • 自分で考え行動することができる
  • 自制心を持ち、自己管理をすることができる

 

人間には安楽の欲求があり、困難なことと楽なことがあったとしたらよほど意思の強い人でなければ楽な方へ流れてしまいます。
ダイエットで例えると分かりやすいと思います。

痩せたい。でもケーキは食べたい。まぁいいか明日からやれば・・・

重病だったらこんなことは言っていられないので、我慢できると思いますが、少し痩せたいくらいの動機だったらこうなるのではないかと思います。

スタッフの視点で考えると仕事をする上で楽なことばかりやっていては成長することはなく、やらなければならないことは困難であってもやらなければなりません。
「楽はしたい。でもやらなければ!」と自分を律することが大事です。

院長にとっては律するというのはとても重要です。
組織のトップですから、誰かから注意されるということはほとんどありません。
例えば何かイライラすることがあったとします。
感情を抑えることができずにスタッフに八つ当たりしたらどうなるか?
院長は自分で考えて行動できなければ、病院経営はできません。
だからこれは最低限できているものと認識したうえで話を進めると、院長にとっての自律は自制が重要なポイントとなります。
自制できない院長は、暴君と化します。
暴君の下にはイエスマンか言ったことしかやらない受身の人しかいなくなります。

ウチのスタッフは受身の人材ばかりだ!
と思っている院長は実はご自身がそうしてしまっているという可能性が高いです。
スタッフに自律して欲しいのであればまずは自分が自律することです。

率先垂範という四字熟語があります。
意味は、人の先頭に立って物事を行い、模範を示すことです。
模範を示しても全然スタッフが変わらないという方はいらっしゃいます。

日本海軍 連合艦隊司令長官の山本五十六の名言に

やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ

があります。率先垂範はまさに「やってみせ」の部分になります。
「背中を見て覚えろ!」と言っても仕事は覚えません。
「やってみせ」は大事ですが、何をやるかよりも誰がやるかが重要となります。
人材育成は

あんな風になりたい!

と思われることから始まります。つまり尊敬されるということです。
尊敬されるにはプロフェショナルとして仕事ができるだけでなく、人間的な魅力も必要なのです。

どんなに良いことを言ったとしても、「この人の言うことは聞かない」と心の中で思っていれば表面的には「はい、分かりました」と素直に聞いていたとしても右から左に流れています。
あんな風になりたいと憧れの念を抱くから仕事に対して積極的な姿勢で取り組むようになるのです。
人を動かすのではなく、人が自ら動くようにすることが自律型人材の育成の要諦となります。
「自律型人材を育てるのはまずは自分から!」を合言葉に頑張っていきましょう!

 

 

 

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