院長、リーダーが気付かないとスタッフが辞める

ある動物病院で看護師長からLINEで相談が来ました。

スタッフから不満が出ていて
このままでは退職者が出てくるかもしれません・・・

獣医師、看護師、トリマーのリーダー層のスタッフが
後輩のスタッフに仕事を投げてばかりいて自分達が
あまり動かないということから、楽をしていると
見られていたのでした。

これは看護師長のAさんがスタッフとの面談で
言われたことで危機感を持ったことからです。

私はLINEで

今回は院長とリーダー層のみで進めますので、Aさんは
スタッフのみんなから聞いたこと、思っていることを
全部そのまま言ってください。

と返信しました。

何で今日はリーダー層だけなんだろうと不審に思っている
空気を感じたままAさんに現状を話してもらいました。
そして率直にこれを聞いてどう思ったのかを聞きました。

話してもらった事実に対して、リーダー層は気づいていなかった
ようでした。

今回のことをふまえて自分たちは今後どのようにしていけばいいか?

ということを考えて行動を変えていくことにしました。

まず自分が動く!

これをスローガンにまず自分達が変わっていくということを決めました。
私は常々リーダーに必要なのは率先垂範だと言ってきましたが、
改めてその重要性を再認識しました。

今回はこの看護師長のAさんのおかげでスタッフの現状を知ることが
できましたがもしいなかったら・・・・
気づかずにいて退職者が出ていたかもしれません。
Aさんのようなリーダーがいると院長はとても助かりますね。

このように悪気はないけれど相手からは不満に思われてしまうという
ことはあります。

こうしたボタンの掛け違いに気づかずにいて、ある日突然退職願が
出されるということはよくあるのではないかと思います。

この動物病院では、人材育成に注力してきた結果、
スタッフの定着率が良くなり、スタッフ数が2倍以上に
増えていったのですが、お客様数も順調に増えていき、
忙しくなってきました。

忙しい時期が続けば疲弊してきて不平不満が出るようになります。
だから院長やリーダーはスタッフに気を配って注意する必要があります。

そのためには毎月個人面談をやっていくことが大事だと思います。
しかし個人面談をやったからといって面談でスタッフが話してくれる
とは限りません。

そもそも日頃から信頼関係が築けていないとうわべの話だけで
なんとなく無難な会話が進んでいるだけで本質的な話はできていない
ということにもなりかねません。

最近は1ON1ミーティングが流行っていていますが、
本質的にはスタッフとの関係性が築けているかどうかが大事です。
あくまで1ON1ミーティングは手段です。

動物病院の院長の悩みは人に関することが9割と言われています。
逆に言うと、組織作り、人材育成ができてくれば院長の悩みは
解消されてきますね。