動物病院におけるリーダーの育て方

動物病院の院長の悩みの1つに

リーダーがなかなか育たない

ということがあります。
獣医師長、看護師長、トリマー長に昇進させても

・リーダーシップがない
・人を育てられない
・病院全体を見る視点がない

といった3つのことで悩まれます。

動物病院業界に限らず、他の業界でも管理職に関する悩みというのは
共通しています。

動物病院業界では以下のような現実があり、特に難しい問題です。

・人材の多くは20代~30代
・専門職であるため、医療に関する知識や技術には関心があるけれど
 リーダーの仕事には興味がない
・院長自身もリーダーシップについて学んだことがないので
 上手く教えられない

まず知っていただきたいのは、

最初からリーダーに適した人材はいない

ということです。
中途採用で管理職として獣医師、看護師、トリマーを
野党というのは至難の業で採れないと思います。
つまり自院でリーダーを育てなければならないということです。

多くの場合、リーダーに選ぶ基準は在籍年数が長い、仕事ができる
という点で選びます。
この2点をおさえたうえで性格が良いかどうかも選ぶ基準となります。

今まで支援させて頂いた動物病院で一般のスタッフから
リーダーに任命して獣医師長、看護師長、トリマー長に
なった人は仕事をしていく中でリーダーとしての自覚が
芽生えてきました。

もともとは人見知りで人前に立つのは苦手という人は
多かったですが、少しずつ立派なリーダーへと成長して
いったのです。

私はリーダーは

本人の適性ではなく、立場がリーダーへと育てる

のだと思っています。

リーダーシップに関する本を読んでも、セミナーを受講しても
リーダーになれるわけではありません。
実際にリーダーとして仕事をしながら覚えていくしかないのです。
そしてすぐにリーダーとして動けるようになるわけではありません。

最初は誰もが初心者であり、どうすればいいのか分からないのは
当然ですので知識として基本を教える必要があります。
私がリーダーになった人に伝えるのは、基本的に以下の3つです。

組織の原理原則
率先垂範
人の育て方

これらを伝えたうえで、実際にやってもらいどのようなことで
困っているのか、どのようなことが問題となったのかということを
一緒に考えながら取り組んでいきます。

一番大事なのは率先垂範です。
率先垂範とは先頭に立って手本となる行動をすることです。

まずリーダー初心者がやることは、他のスタッフから信頼を得る
ことです。
リーダーになる前から同僚、後輩から信頼されている人もいますが、
それはスタッフとしての信頼であり、リーダーとして信頼をされる
ということが大事です。

リーダーになると院長とスタッフの中間の位置になり、
院長の指示を他のスタッフに伝えて仕事を進めていかなければ
なりません。

院長からは無理難題が降ってくることもあります。
スタッフからはそんなことはできないとかやりたくない
と言われることもあるので大変です。

だからこそまずはリーダー自身が率先してやってみせる
ということが大事なのです。

信頼されているリーダー自らがやっていると、自然と後輩達は
リーダーの背中を見てやるようになります。

職人の世界では

背中を見て仕事を覚えろ

ということがよく言われます。
背中とは仕事に取り組む姿勢のことですが、今の若い世代に
背中を見て仕事を覚えろというと、本当に背中を見る人がいるそうです。
そもそも尊敬しない人には関心を持たないので見ろと言っても
見ないでしょう。

スタッフの人材育成の場面で

私たちに言ったことを院長はやっていません。

と言われることがあります。

例えば「挨拶をしなさい」とスタッフに言っているのに、
院長は挨拶をしないとか・・・・

人はやってない人には言われたくないのです。

リーダーを育てるには、まず院長自身がリーダーになる必要が
ありますので率先垂範は心がけてみてください。