院長がスタッフに考えてもらうことで一番大事なことは何か?

私は今までスタッフに

この職場で自分はどのような(獣医師・看護師・トリマー)になりたいのか?

ということを考えてもらい、

理想像に近づくために自分は何をやるのか?

という具体的なことまで考えてもらっていました。

しかし最近はもっと大きな視点で考えてもらっています。
それは

自分はどのような人生を送りたいのか?

ということです。
20代、30代の人が人生を考えるのはなかなか難しく
普段考えないことのようです。

なぜこのように変わったかというと、
私自身の視点が変わったということがあります。

私は31歳で独立し、仕事は試行錯誤しながら我武者羅にやってきました。
気づいたら40歳を過ぎていました。
休みを取らずに仕事をして精神的に疲弊してきました。
そんな時にふと

この働き方は50代、60代になった時にできるだろうか?

と思うようになりました。
そして私はまとまった休みを取るようにして、
海外旅行に行くようになりました。

予定が空いたら旅行に行くのではなく、
先に旅行の予定を入れるようにしたのです。
「予定が空いたら行こう」ではいつまで経っても予定は空きません。

先に決めることが大事なのです。

行先は東南アジアのリゾートです。

旅先では

自分はどのような人生を送りたいのか?

ということを自問自答しながら考えていきました。
そして理想の人生のイメージができてきて、
仕事に対する姿勢も変わってきたのです。

仕事=人生

ではありません。

仕事をすることは大事ですが、人生の一部なのです。

院長が

自分の動物病院で働いている間は仕事に専念して欲しい

と思うのは当然です。
しかしスタッフにも人生があります。

動物病院業界は他の業界に比べて若い女性が多い業界です。
女性は結婚、出産、育児という重要なライフイベントがあります。
結婚しても子供ができても働き続けることはできます。

だから予めスタッフから人生プランを聞いておくということは
大事だと思うのです。

私がある動物病院のスタッフ面談で

Aさんは今後どのような人生にしたいと思っているんですか?
仕事だけでなくプライベートも。

と聞くと仕事ではこうしたいとか、そろそろ結婚するという
話が出てくることがあります。

今までこういうことは考えたことがなかった。

というスタッフは多いです。

・どのような人生を送るか

・理想の人生を送るために自分は何をするか

・自分はどうなりたいのか

道徳のような話になりますが、大事なことです。
ただ病院に来て仕事をするのではなく、

人間的に成長できるかどうか

ということです。
成長している20人以上の規模の動物病院の院長は
このようなことが大事だと考えています。

このように大きな視点でスタッフのことを考えられる
院長の姿勢をスタッフは見ています。

院長は当然ながら病院のことを第一に考えるのは当たり前です。
いろいろな動物病院がある中でご自身の動物病院で働いてくれている
ということはありがたいことですので働いてくれるスタッフの
人生に責任を持つという心構えで接することが大事なのではないでしょうか。