第2回 院長には絶対言わないスタッフが辞める理由のトップは●●●●

動物病院においてスタッフが辞める一番の理由は何でしょうか。

給料?労働条件?仕事内容?・・・

 答えは人間関係です。辞める時に「人間関係が理由で辞めます」と院長に言って辞める人はほとんどいません。だいたいは「一身上の都合」と書かれた退職願を持ってきます。
理由を聞いても、家庭の事情でとか他にやりたいことが見つかったという差しさわりのない話が出ることが多いです。病院の方針と合わないとか人間関係について言って辞める人は開き直っているか、よほど感情的に根深いものがある人です。

動物病院における人間関係は大きく分けて4つになります。

  1. 院長とスタッフの縦の人間関係
  2. 獣医師・看護師・トリマーといった部門間における横の人間関係
  3. 獣医師・看護師・トリマーといった部門内の先輩後輩における縦の人間関係
  4. 獣医師・看護師・トリマーといった部門内の同僚間における横の人間関係

 院長にとっては耳の痛い話になりますが、人間関係の問題で一番多いのは院長とスタッフの縦の人間関係です。
この話を聞くと多くの院長は「人間関係を良くしろと言われてもどうすればいいんだ?」と思うのではないでしょうか。
人間関係を良くするというのは、スタッフに媚びるとか甘やかすということではありません。媚びたり甘やかすのは逆効果で院内の雰囲気がだらしなくなります。

 まず院長に心がけていただきたいことは、相手の価値観を知るということです。
働く動機は人それぞれです。

  • なぜ今の仕事に就いたのか
  • 何をしたいのか
  • 自分はどうなりたいのか

こうしたことを知ることで働く動機が分かり、担当業務なども決めやすくなってきます。

もっと言うと重要なのは、スタッフがどのような人間なのかを知ることです。
人間関係の悪化はお互いのことを知らないことによる誤解から生じることが多いです。
院長自身もスタッフに自分のことを知ってもらうと良いと思います。
こうして文字にすると簡単なことですし、当たり前だと思う方は多いでしょう。
しかし実際はできていないことが多いです。それは当たり前すぎて盲点になっているということと人間関係を軽視しているからです。

 仕事に人間関係を持ち込むのはアマチュアだと言う人もいます。
確かにそれは一利あるかもしれません。
しかし動物病院は女性が多く、そして年齢も若い組織です。
多くの女性は仕事をするにあたって人間関係や環境に関するストレスに敏感です。
だから不要なストレスを取り除くことで働きやすい環境になり、長く働いてくれるようになります。

ある動物病院のスタッフは諸事情で辞めたのですが、しばらくすると復帰しました。
その時に言っていたのは、

「やっぱりこの病院が最高ですよ。転職ってまた一から人間関係を築かないといけないし 
 環境を変えるのって大変なんですよ。」

ということでした。

 人間は良くも悪くも変化を嫌う生き物です。
スタッフの定着という側面で考えると良い環境であれば、辞めないということです。
独立やキャリアアップという前向きな理由であれば退職は仕方ないと思いますが、ネガティブな理由で辞めるのは避けたいところです。
スタッフの定着率で悩んでいる院長はまずこのことを念頭において人間関係について考えて頂くと良いかもしれません。

 

 

 

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