院長に必要な真のプラス思考

プラス思考とマイナス思考のどちらが良いかと聞いたら
100%の人がプラス思考と答えるでしょう。

プラス思考と聞くと

どんなことが起きても前向きに考える
きっと上手くいく
何とかなると思っている

といったことを思い浮かべるのではないでしょうか。

とはいえ最悪の状況になっても「なんとかなる」と思うのは
なかなか難しいと思います。

真のプラス思考とは、困難な状況になってもくじけずに目標達成に
向けて行動できることです。

ピンチはチャンスという言葉があります。
私は「ピンチなんだからチャンスなわけないだろ」と思っていましたし
そういうことを言う人を能天気な奴とバカにしていました。

実際に私自身も仕事では困難な場面は何度もあり、
最初の頃は逃げたいと思うことが多々ありました。

私は自分では比較的プラス思考だと思っていましたが、
困難な状況下ではプラス思考にはなれませんでしたので
ニセのプラス思考でした。

何度か困難な時期を経験すると、難しい問題が生じた時
でもこのように考えるようになりました。

なかなか面白そうだな!
これをやったらけっこう凄いな!

と考えられるようになったおかげではたから見ると厳しい
状況でも、少しワクワクしている自分に変わっていたのです。

いろいろ本を読んでいる時にこれが真のプラス思考なのだということを
知りました。

真のプラス思考になるには危機管理をしていることが必要なのです。
何かを始める前に次のようなことを考えておくことが大事です。

どのような問題が起こりうるか?
問題が起きた時にどのように対処するか?
問題が起きた時には誰に相談すれば良いか?
損害はどのくらいになるか?

こうしたことを考えておけば、万が一問題が起きたとしても
対処できます。
事前に危機管理の準備をしているので問題が起きても対処できることが
分かっているからプラス思考でいられるのです。

これは経験が多くなればなるほど自然とやられていらっしゃるかと
思います。

私自身を振り返ると経験値が高い仕事で不測の事態が起きた時は
思考がマイナスにならず、

これはなかなか手強いな!どうやってクリアしよう。

とゲーム感覚でいる時があります。
まさに困難な場面でもプラス思考でいるのです。

事前の危機管理の準備をしていない状態で不測の困難な事態が起きた時、

どうすれば良いのか分からないけどなんとかなるさ

と考えるのも悪くはありませんが、なんとかなるさという考えだけでは
なんとかならないのです。
私は過去にある動物病院でスタッフを全員入れ替えてもらったという
経験があります。

その問題に直面した時、私はどうすればいいか悩んだ結果、
院長に苦渋の決断を迫りました。

先生、今のままですと問題が悪化します。
今のスタッフを全員入れ替えるのが最善策だと思いますが
いかがでしょうか?

とお聞きしたのです。
経験あるスタッフに全員辞めてもらい、新卒や中途採用で
人材を入れ替えるということです。

院長も悩まれましたが、入れ替えることを決意され、
なんとか無事におさめることができました。

この経験を経たことで、最悪の場合どのようなことが
考えられるか、どうすればいいかということを考えられる
ようになったので、人材に関するリスク面についても
最悪の事態が起きても前向きなアドバイスができるように
なりました。
やはり経験が大事だということは改めて実感します。

最悪に備え、楽観的に考えながら行動するということだと思いますが、
これを習慣にしていただくと真のプラス思考に変わってきます。